Case Study

商業施設

東京

GYRE / ジャイル

表参道に面した複合商業施設の改修プロジェクト。外資系ファッションブランドや世界初のブルガリのカフェ「イル・カフェ」、初の海外出店となる「MOMAデザイン・ストア」を誘致するなど、表参道ならではの店舗が集まる商業施設に生まれかわった。
これまでの商業施設の機能に加え、より環境に配慮した建築と運営をコンセプトとしており、共用部に設置する家具についてもエシカルなデザイン、素材が求められた。

樹齢10年未満の1次間伐材は経が細く、家具用材としては使われることがない。特に本プロジェクトに使用されている弱年性の間伐材は、通常山に打ち捨てられ、木材として活用されることがない。

ショッピング中の休憩スペースとしてだけでなく、仕事や勉強、ランチスペースとしても活用され、自由で開放的な雰囲気が形成されている。
素材は杉の間伐材を使用。構造部にスチールを用いることで杉材の柔らかさを補った。素材感を基調とする建物のコンセプトと、都会的な存在感が融け合う仕上がりとなった。

木口にはあえて芯が見えるように杉の中心部(芯持ち材)を使い、木が本来持つ生命力を感じられるデザインとした。 通常、芯材は反りや割れの原因となるため、芯を避けて家具を製作することが基本となる。避けられた芯材は廃棄されるが、環境配慮のテーマとデザイン性の両面から積極的な使用にこだわった。芯からの反り割れを防ぐためにスチーム乾燥という特殊な乾燥技術を施した。
スチールの仕上げは溶融亜鉛メッキ。スチールの硬質さと溶融亜鉛メッキ仕上げの荒さが杉の優しい風合いと組み合わされ、空間と調和した家具となった。

木材産地:三重県
使用樹種:スギ(一次間伐材)
家具製作地:三重県
現場:東京都渋谷区
業態:商業施設
竣工:2008年
施主:三菱商事都市開発
設計:
株式会社エイジ(商環境デザイン)
株式会社ワイス・ワイス(家具)

GYRE / ジャイル
東京都渋谷区神宮前5-10-1
Webサイト

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